建材・土木用の発泡スチロール
発泡スチロールは建材や土木用としても使われる万能素材。意外とあなたの家にも多くの発泡スチロールが使われているかもしれませんよ。まず知っておきたいのが建材や土木用に使われる発泡スチロールは「EPS(ビーズ法発泡スチロール)」や「XPS(押出発泡ポリスチレン)」だということ。EPSの方は家電の緩衝材にも使われているので目にする機会も多いかもしれませんね。XPSの方は主な用途が建築関係や土木建材です。
さて、そんな発泡スチロールが家のどこに使われているのかと言えば、主に壁部分ですね。大きな発泡スチロールを壁部分に使うことで断熱効果が得られます。しかも、断熱性能が劣化することはなく断熱効果を長期にわたって発揮してるのです。つまり、断熱効果が薄れて建て替えが必要、なんて事態にはそうそうならないわけですね。また、発泡スチロールには一時期話題になったアスベストなども含まれませんので、安心して住宅に住み続けることができます。既に40年以上も前から建材として使われているので信頼性は高いと思って大丈夫でしょう。
また、発泡スチロールは加工しやすいのも健在に用いられる理由。でこぼこした形や曲面など、使用箇所に応じていろいろな形状に変化させることが出来るため、他の素材よりも使いやすいのです。さらに、火に強いのも発泡スチロールならでは。難燃剤が添加されたESP建材は火がついても火元が離れれば3秒以内に火が消えると言われています。
最近ではそんな発泡スチロールをメインで利用した住宅もあるんだとか。さながら、かまくらのような見た目で仮設住宅のようにも見えますが、工期が約7日間で済む、鉄のように錆びていかない、木のように腐らない、地震や火事に強いなど多くのメリットを持っています。もしかすると、これからは発泡スチロールハウスが当たり前の時代がくるかもしれませんね。
土木に関しても主に発泡スチロールブロックを盛土材料として利用します。簡単に言えば道路の下などに発泡スチロールが何段にもなって積み重ねられているわけです。一般的なコンクリートなどに比べて発泡スチロールは重さが100分の1程度なことから、盛土荷重を軽減することができ、支持力不足や軟弱地盤の沈下などを防げるとか。他にも発泡スチロールは水と結合しないため耐水性が高かったり、非常に軽いことから工事の効率がアップしたり。様々なメリットをもっています。これからはさらに発泡スチロールの需要が増えていくのかもしれません。